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心を動かす文章を書いて人生を変える代筆屋になりたい人へ

 

 

代筆屋 (幻冬舎文庫)
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1〜2,012円

 

 

私、代筆屋という物書きになってはや15年になります。

 

よく言われるのが

 

「代筆屋なんかでどうやって食ってるんですか?」

 

 

最初から代筆屋で食えてたのかって?

 

いえいえ、当時は、思い出したくもないぐらい、大変でした。

 

とにかく仕事がない、仕事もできない、どうやって生きていけばいいのか、

 

毎日悩んでました。

 

 

借金こそなかったものの、仕事はないわ、貯金は800円しかないし、

 

途方に暮れるとはまさにこのことで。

 

 

お金はないが時間はある当時の私は、

 

本屋さんで立ち読みでもしようと、

 

地元の本屋さんを訪れたんです。

 

 

なんとなく訪れた本屋さん、

 

あれが、まさか人生を変えるきっかけになるなんて、

 

思いもしませんでしたよ。

 

 

本屋に入った私はある一冊の本に目を留めました。

 

ビジネス書や自己啓発関連の本を中心に読んでいた私が普段なら手にすることもないような、

 

ポストと傘とジョーロとバケツと猫が描かれた白い優しい本。

 

まるで導かれるようにその本を手に取りました。

 

 

『代筆屋』とタイトルに書かれた黒い文字を触ってみるとゴツゴツと立体感があるんですね。

 

その手触りは今でもよく覚えています。

 

代筆屋の横に赤い文字で「辻仁成」と書かれていて、

 

ああ、この本を書いた作者の方なんだろうとなんとなく思ってました。

 

 

外は寒かったのか暑かったのかまるで覚えていません。

 

季節も何もかも感じられなくなるほど追いつめられていたからかもしれません。

 

 

タイトルのゴツゴツとした手触りや

 

本を手に取った時の重みははっきりと覚えてるから不思議ですね。

 

 

立ったままページを開き本書を読み進めながら、

 

この本は代筆屋という方が過去の思い出をエッセイとして書いたものだと錯覚していました。

 

それほど辻仁成さんの文体にリアリティを感じました。

 

温もりのある文体に、自然な物語に、時間を忘れて没頭している自分がいました。

 

 

温かい何かが頬を伝った時に、自分は泣いてるんだと気づきました。

 

文章を読んで涙したのは初めてでした。

 

たかが文字だと思っていた当時の私は、文字に心を動かされたことに強いショックを受けたんです。

 

 

何もない自分にも文章なら書けるんじゃないか、

 

素直にそう思ったんです。

 

昔から文章を書くことは好きで、高校時代は毎日毎日詩を書いていました。

 

思い出したのかもしれません。

 

 

ああ、そうだ、、、

 

⇒この話の続きはコチラのブログ記事で読めます。

2022.11.07